習慣化が上手くいかない人は「実行意図(if-thenプラン)」を取り入れよう

どうもKai(@growth_shift)です。

筋トレ、ダイエット、瞑想、読書、他、世間一般で良いとされている習慣を自分も取り入れたい。

日々の良習慣は、それらを行う事で本来の効果と、それに伴って小さな成功体験を得られます。

この小さな成功体験を積み重ね続けることで自己肯定感や自己効力感が高まり、
更に新しいことにチャレンジするマインドを形成したりと良い事尽くめです。

でも長く続かない。途中で飽きて面倒になってしまう。
「これらを続けられたら理想の自分に近づける」と思って始めても、気づけば三日坊主な自分に
落ち込んでしまう。

「気合を入れて始めても、気づいたら元の生活に戻っている。やっぱり自分はダメなんだ。」

そんな経験、ありませんか?

僕は何度もあります。なんて意志が弱いんだと嘆いてました。

でも、それは意志が弱いからではなく、習慣化への仕組みが整っていなかっただけなんです。

つまり習慣化は才能ではなく、仕組み化の問題なんです。

今回は、心理学的にも効果が実証されているテクニック、「実行意図(implementation intention)」を
使って行動を“努力ではなく仕組み”で続ける具体的な手順と僕が実際に行っている
後述の「if-thenプラン」も併せて紹介します。

「行動を自動化」する“実行意図”とは

「実行意図」とは、心理学者ピーター・ゴルビツァーが提唱した行動を自動化するテクニック
英語では「if-thenプランニング(もし〜したら、〜する)」と呼ばれます。

たとえば、

  • 「ヨガマットの上に立ったらスクワットを10回する」
  • 「コーヒーを入れたらPC作業をする」
  • 「帰宅して靴を脱いだら5分瞑想する」

のように、「やる行動」の前に“トリガー”をつけてしまうんです。

これは脳科学的にも理にかなっています。
行動のトリガーがあると、起床直後の寝ぼけた状態でもトイレに行けるように、
頭で考える前に体が動く状態を作れます。
つまり、習慣が“勝手に”動き出すんです。

科学が証明する「実行意図」の効果

ゴルビツァー博士の研究(Implementation intentions: Strong effects of simple plans)によると、
if-thenプラン」を立てた人は、立てていない人に比べて行動達成率が2倍以上高くなることがわかっています。

この理由はシンプルです。
人は「やるか/やらないか」を毎回判断するたびに意志力(ウィルパワー)を消耗するため、
“判断を減らす仕組み”をつくるほど行動が続きやすくなるのです。

つまり実行意図は、行動を“決意”ではなく“反射”に変える仕組みとも言えます。

人間の脳は「環境」や「きっかけ」に強く反応するようにできています。
行動はきっかけ(トリガー)とセットで行うことで、意志を使わずに動けるようになるのです。

反射的に行動できるようになるとその日気分が乗らない状態でも実行できるので、
プラスして意志力を鍛えることにも繋がります。

簡単なメソッドが複利的に自分の成長に結びついていくんです。

if-thenプランを作るコツ

さて、ここからは自分自身のif-thenプランを作っていきましょう。これにはコツがいくつかあります。

① トリガーを“超低ハードル”に設定する

行動のトリガー(起点)は、できる限り簡単な動作にしましょう。また具体的にする必要があります。

✔ 洗面台の蛇口をひねったら → 「深呼吸を1回する」
✔ 椅子に座ったら → 「姿勢を正す」
✔ ヨガマットの上に立ったら → 「スクワットを10回する」

重要なのは「行動の前にセットする」ことです。そしてトリガーの内容は具体的に設定しましょう。

洗面台に立ったらではなく、洗面台に立って(超低ハードルの)何をしたら、と
この“小さなきっかけ”を意識するだけで、次の行動へのハードルが驚くほど下がります。

② 報酬を“セット”で設計する

行動の後には、小さなご褒美を加えましょう。
なぜなら、脳は「行動」ではなく「報酬の予測」にドーパミンを分泌するからです。

たとえば筋トレなら、

「ヨガマットに立ったらスクワット10回、そのあとにプロテインを飲む」

この一連の流れを繰り返すことで、“マットに立つ=気持ちいいことが起こる”という
連想が生まれ頭に刷り込まれていきます。

ちなみに報酬は快感ではなく“達成感”でも構いません。

「今日もできたぞ」と自分を褒めるだけでもOKです。

私の場合、筋トレを行ったら「筋トレMEMO」というアプリに記録し、たびたび見返すことで
習慣化できてる自分を褒め、自信に繋げています。

僕がやっているif-thenプラン

実行意図は、知って終わりではなく実際にやって「自分仕様に落とし込む」ことで初めて力を発揮します。

ここからは僕が実際にやっているif-thenプランを紹介します。

僕は現在、早起き、瞑想、読書、ブログ更新、この4つを習慣に取り入れています。

それぞれにif-thenプランがありますが中でも一番重要視している「早起きのif-then」プランを紹介します。

早起きのif-thenプラン

「早起き」は何事においても大事です。以前の記事でも、早起きの重要性について紹介しました。
朝早く起きることは一日の生産的時間を増やし、毎日を充実させる大事な習慣です。

瞑想も読書もブログ更新もこれが出来てないと始まりません。

僕もそうでしたが、多くの人は「早起きは気合で頑張るもの」と思いがちです。
でも実はif-thenプランで簡単な仕組みを作れば自動化できる習慣です。

そして早く起きるには早く寝ることも大事です。なので早起きには夜と早朝のif-thenプランがあります。

寝る前のif-thenプラン

まず夜のプラン。これは23時半頃から行っています。詳しくは以下の通り。

  • 23時半になったら洗面台へ行き歯を磨く
  • 歯を磨いたらスマホをデスクに置く(手元から遠ざける)
  • 目覚まし時計のアラームをセットしたら翌日着る服を準備する
  • 翌日の支度を終えたらベッドに入り寝る

僕はよほどの状況じゃない限り、その日の作業の進捗が悪かろうが23時半にすべて終わらせます。
最初の内はもったいなく感じるかと思いましたが、何事も夜を長くして頑張るより朝のスッキリした状態
頑張る方が疲れないし作業時間も短く済みます。

正直、最初の1週間は早く寝ても眠れず、朝も眠気で頭がぼんやりしていました。
でも「この流れを守る」と決めて続けたら、1週間くらいから段々と自然に眠くなる時間が早まり、
早起きが苦ではなくなりました。習慣とは“続ける意志”(気合)よりも、“続けられる流れ”(仕組み)を作る
ことなんだと実感しました。

もし早起きに躊躇している人は、だまされたと思って
早く寝るマインドを持ちましょう。そのマインドが燻らない為にこのプラン(流れ)をキープしています。

早く起きるためのif-thenプラン

早く寝て睡眠時間を確保できればアラームの音に反応しやすくなって、目は覚めやすくなりますが、
実際に早く起きた分ダラダラしてしまう事もあります。

なので早く起きる=ベッドから抜け出す為に以下のプランを行っています。

  • 目覚ましのアラームを止めたら両手を頭の上に伸ばして深呼吸をする
  • 深呼吸をしたら上半身を起こす。
  • 上半身を起こしたらベッドから出てトイレに向かう
  • トイレを済ませたら体重計に乗って体重を計る(※減量中限定の行動)

朝のプランの中での一番のポイントはアラームはアナログの目覚まし時計を使っていること。
スマホのアラームだと止めた直後に流れでSNSや他のアプリを見てしまい、ベッドでダラダラと
過ごすという悪習慣を断ち切るためです。

こうやって文章に書くと多くの事をしていると思いますが、一個一個のやる事自体は超低ハードルです。
最初の内はこれを意識する必要がありますが、慣れていけば
意識せず自動的に早起きが出来るようになります。環境と行動を変えれば習慣は定着するんです。

習慣が「続かない」のは脳のせい?

「分かってるけど、続かない…」「今日はいいや、明日からでいいか」
これらは意志が弱いせいではなく、誰にでもある脳の防衛反応です。

脳は環境や行動が変わることを“危険”と判断して、現状を維持しようとする性質があります。
いわゆるコンフォートゾーン(居心地の良い・安心できる領域)と呼ばれるものです。

このコンフォートゾーンの中にいると、多少の不満や焦りがあっても「まあこのままでいいか」
感じやすくなります。
行動を変えるというのは、脳にとって“未知”であり、ストレスなんです。

しかし、実行意図(if-thenプラン)を使い、変化に対して徐々に慣らしていくことによって
その“変化のストレス”を小さくできます。

「○○をしたら○○をする」という小さなルールで行動を自動化することで、脳が
“今やっているこの新しい行動も安全だ”と認めて(錯覚して)くれるのです。

その結果、少しずつコンフォートゾーンの外に出られるようになります。

実行意図がもたらす「成功体験のループ」

勘違いしないで欲しいのは実行意図は「一度決めたら自動化される魔法」ではありません。
しかし、“小さな成功体験”を積み上げる簡単かつ最強のメソッドです。

「トリガーを決める → 行動する → 報酬を得る」

この流れを繰り返すうちに、自己効力感が高まり、「自分はできる」という感覚が強化されます。

その結果、習慣が“努力”ではなく“自然”になります。これが本来の習慣化です。

まとめ:実行意図は「仕組みで努力を減らす技術」

いかがでしょうか。実行意図と実際僕が行っているif-thenプランを一つ紹介しました。
最初に伝えた通り続けられないのは、あなたの意志が弱いからではありません。

行動をまだ自動化できてないその仕組みが整っていないだけです。

習慣化は「根性」ではなく「構造」です。
まずは一つだけ、明日からでなく、今日の“このあと”に一つだけ“if-thenプラン”を作ってみてください。

そしてそれは難しくする必要はありません。とても小さなきっかけと行動を結び付けて意識するだけです。

それが、あなたの新しい1日のリズムを作る第一歩になります。

この小さな積み重ねが、未来の自分を確実に変えていきます。
“実行意図”は、あなたの人生を静かにアップデートする最初のスイッチです。

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